雑感

BPMNのコツ

作業フローとデータフロー

BPMNは3つの矢印を使い分けます(詳しくはBPMN業務フロー入門の第2回を参照)。第2回とは違う話で使い分けのメリットを説明したいと思います。筆者が業務フローを描くときには2つのことを考えています。1つは作業フロー、すなわち作業の順序性を表そうとする視点です。この作業が終わったら次に着手すべき作業は何かという流れを描いていきます。もう1つはデータフローの視点です。作業の成果として書類やデータが出力され、それはどの作業で使われるかという書類やデータによる繋がりを描いていきます。でも一般的には、おそらく2つの視点の違いを意識しないことが多く、よく見る業務フローでは下図のように作業フローとデータフ...
ISO19510

BPMNポスター

英語ですがBPMNポスター(ここをクリック)を見つけました。十数年前に似たようなポスターを作成し、有償セミナーの受講者に配布していたことを思い出しました。大きなポスターサイズで壁に貼っても見やすくて、とても評判が良かったと記憶しています。BPMNの古いバージョンのポスターだったので、そのままでは使えませんが、もし100人分のポスター希望コメントが集まったら、改訂版のPDFを作成して無償でダウンロードできるようにしようかな、と思っています。。。
BPM

ビジネスプロセス改善と作業改善の違い(8)

今まで見てきたことをまとめると、ビジネスプロセス改善とは次の4つの視点で変えることだと思います。部門(や職務)の役割分担を変える部門間(や職務間)のハンドオフの効率化を図る管理者のかかわり方を変える人の代替としてITを活用する役割分担とハンドオフにおける無駄を省き、管理者の関わり方を必要最小限に抑え、ITに人の代わりさせて、仕事のスピード化、管理コストの削減や自発的な改善の促進を図ります。4つの視点において「部門(や職務)」と「部門間(や職務間)」となっている点がポイントです。括弧書きとしているのは、それが副次的であることを意図しています。主に部門の役割分担を変える中で、副次的に部門内の役割分...
BPM

ビジネスプロセス改善と作業改善の違い(7)

チェックと管理を減らすチェックや管理をまとめたり先延ばしにしたりすることで、仕事のスピードを速めるとともに管理コストを抑えます。下の図では発注前に必ず実施していた管理者のチェックを無くし、そのかわり後で定期的な監査としてチェックをします。発注ミスを防ぐのではなく、不正を防ぐためのチェックなので、後でまとめた方が効率良く効果的に実施することができます。チェックや管理の中には、ITを使うことでミスを無くせているなど、既に形骸化しているものもあると思います。ただ単に慣例的に実施されているチェックや管理です。図のように後で実施するというのも効果はありますが、まずは不要になっているものを探してみると結構...
BPM

ビジネスプロセス改善と作業改善の違い(6)

仕事の集権化と分散化を組み合わせる集権化では、まとめることにより規模の利益を得ることができます。分散化では、柔軟で、きめ細かい対応が可能になります。でも、1つのプロセスで集権化と分散化を同居させのは難しいとされていました。それが情報技術により同居させて両方の利益を享受できるようになりました(なったそうです。筆者の職務経験は情報技術がある程度浸透してからせす。最初から同居が身近で、難しかったという実感はありませんが、、、)。下図では、購買システムの共有データベースを使って購入計画情報と単価情報を共有することで、大口割引という集権化のメリットと現場のニーズに現場で応えるという分権化のメリットの両立...