ビジネスプロセス改善と作業改善は別物だと考えると、今まで改善できなかったことが改善できるのではないかと考えています。「RPAを導入して作業を自動化する」といったような作業改善の取り組みは、比較的に問題を見つけやすく改善の検討もしやすいものです。そのため、作業改善で満足してしまい、ビジネスプロセス改善まで挑戦しないことが多いと思うからです。
では、ビジネスプロセス改善とは何か、作業改善とは何が違うのか、そんなテーマで数回に分けて話をしてみたいと思います。まず初回には書籍の紹介をしたいと思います。
リエンジニアリング革命 ― 企業を根本から変える業務革新
(著)マイケル・ハマー、ジェイムス・チャンピー
(翻訳)野中育次郎
(出版社)日本経済新聞出版社
筆者がビジネスプロセスという言葉に初めて触れたのはBPR(Business Process Re-engineering)について学んだ時です。そのBPRの原典と言えるような本です。1993年に出版された本で、もう新品では手に入りませんが、かなり売れた本なので今でも多くの古本が流通しています。
BPRとは、ビジネスプロセスを改善するというより抜本的に見直すという、ちょっと大変な活動です。でも、その思い切ったコンセプトがビジネスプロセスの視点を強調するので、ビジネスプロセスとは何か、それを変えるとはどういうことなのかを理解するには最適だと思います。
(続く)